その他ミステリ
気軽に読むなら短編集がいい。好みの作家ならもっといい。 ★『明智恭介の奔走』(by今村昌弘) 全5話収録の短編集。『屍人荘の殺人』の前日譚。メルカトル鮎のシリーズみたいなもの。本作で起きるのは、ごく普通の日常風景での事件や謎。シリーズドラマとか狙…
『ビッグ・ボウの殺人』(byイズレイル・ザングウィル)、読了。 1891年作。まさしく推理小説黎明期の時代。 読もうとしたきっかけは、青空文庫。私は今、そこで江戸川乱歩作品をひたすら読んでいる。その中の随筆で、乱歩が密室殺人の開祖と挙げていたため、…
『火蛾』(by古泉迦十)、読了。 2000年作。第17回メフィスト賞受賞。 知ったきっかけは、ネットの記事。読者の間で約四半世紀、作者が所在不明だったところ、復活した2作目で、またも受賞(日本推理作家協会賞)したという。 何とトンデモナイ作家さんもいたも…
『五匹の赤い鰊』(byドロシー・セイヤーズ)、読了。 「タイトルだけで読んでみた」(時々こういう遊びをする) 書店のアウトレットで見かけて衝動買い。赤い鰊、即ちレッドへリング。私のアカウント名の由来。読む前から、きっと6人くらい容疑者がいて、「こい…
『こうして誰もいなくなった』(by有栖川有栖)、読了。 全14話収録の短編集。アリスシリーズでお世話になってる作者だから外れはなかろう、と図書館で借りた。 印象に残ったのは、『線路の国のアリス』。「不思議の国のアリス」の世界を、鉄道マニアのそれに…
『スイス時計の謎』(by有栖川有栖)、読了。作家アリスの国名シリーズ。全4話収録の短編集。起こった事件に呼ばれた探偵が謎を解く。完成された様式美。『あるYの悲劇』は既読だったが、他は恐らく未読(のはず)。本命は表題作。ミステリ好きなら必読というレ…
※猫好きはマジで読まない方が良いです『動物好きに捧げる殺人読本』(byパトリシア・ハイスミス)、読了。全13話収録の短編集。1975年初出。表紙の可愛いイラストと、第1話の象さんによる一人称に惹かれて、図書館で借りた。そうしたら、特大のいわゆる地雷作…
『黒後家蜘蛛の会2』(byアイザック・アシモフ)、読了。全12話収録の連作短編集。会のゲストが相談を持ちかけて、皆して意見を出し尽くして、最後に給仕のヘンリーが最適解を上げる、いつもの形式。本命は『終局的犯罪』。当面はこの本自体、読む予定なかった…
『テニスコートの謎』(byディクスン・カー)、読了。「コートに死す」という語が、突如として頭に浮かんだ先日。何かそういうタイトルの推理小説なかったっけ?調べた結果、一番近そうなタイトルが、今回読んだ本。内容は、トリック最重視、ガチガチの本格ミ…
『誘拐作戦』(by都筑道夫)、読了。いずれ読まねばという気持ちから、図書館で借りた。度肝を抜かれた。ただでさえヤヤコシイ展開の物語を、更にいっそうヤヤコシイ構造で、そして面白く書ける作者の頭の中はどうなっているのだろう。実を言うと、読んだ私の…
『ウソツキ!ゴクオーくん』を無料期間につき読了した。振り返ればざっと10年前、当ブログでも触れており、以後、飛び飛びに「コロコロオンライン」で読んでいた時期もある。この度はじめて、一続きの形で読んで、今は世間の皆様の解説考察を読みふけってい…
『殺意の階層』をクリアした。何せ、あまりにフラグ立てが難しく、攻略サイトの流れを1つでも漏らせば、即刻バッドエンド。コマンド1回で作中時間が3分過ぎるという、事実上の時限イベントのため、全項目をしらみ潰しの総当たりする作戦も使えない。決定がB…
『絶望』(byウラジーミル・ナボコフ)、読了。ジャンルとしては一応ミステリにあたると思う。知ったきっかけは「アニヲタwiki」の解説から。よって、あらかじめ全ネタバレを知っている状態で読んでいる。本当は予備知識ナシで読めば遥かに驚けたかもしれない…
『ミシシッピー殺人事件』をクリアした。攻略サイトの力を借りても苦戦するのが私です。落とし穴を避けられるようになって、まず歓喜。飛ぶナイフを避けられるようになって小躍り。(↑本筋1ミリも進んでません)どこの何号室に誰がいて何があるのか、しらみ潰…
少しずつ消化していた『逆転裁判3』と『デイグラシアの羅針盤』を止め、先日部屋から発見して思い出したファミコンソフトをプレイ中。ついでに、パソコンを新調した事から、PCソフトもプレイ中。都合3作のミステリ作品(かな?)を同時に進めている。★『ミシシ…
下書きのまま仕上がらなかった、データの消えた感想たちの供養。★『○○○○○○○○殺人事件』(by早坂吝)賛否両論というレビューは覚悟の上で、図書館で借りた。メフィスト賞作品なのに本が薄くてまず驚いた。近年は枚数制限が付いたと後に知った。もう流水大説のよ…
『紙の罠』(by都筑道夫)、読了。1962年初出。タイトルの「紙」とは、紙幣に用いられる紙の事。偽札作りを巡って繰り広げられる、目まぐるしい物語。本の紹介には「アクション小説」とあるが、ピンチに対して体術でなく、アイディアで切り抜ける移植のタイプ…
『エラリー・クイーンの新冒険』(byエラリー・クイーン)、読了。全9話収録の短編集。本命は『神の灯』。他の本のレビューで、未読だったのを思い出して読んだ。「夜には有ったはずの建物が翌朝になったら消え失せていた」という大事件をクイーンが鮮やかに解…
映画『北北西に進路を取れ』を配信で見る。Amazon配信、人生初体験。昔からタイトルだけは気になっていたものの、TSUT○YAで出会えず見そびれていた。予備知識ゼロ。かのヒッチコック作品という事さえ後から知った。もしもホラーテイストだったらという不安も…
『南極 (人)』(by京極夏彦)、読了。 全8話の連作短編集。 『どすこい。』の事実上の続編でもある。 本命は『ぬらりひょんの褌』。 かつて漫画『こち亀』とのコラボ本で読んだのを再読したく、探したらこの『南極』が見つかった。 この本を一言で表せば、「ギ…
映画『悪魔のような女』のDVDを見る。1955年作のフランス映画。生活圏からレンタル店が無くなった今、物理メディアを手に取りたいなら図書館へ行く。私みたいな古典好きには相性がよい。長らくタイトルだけ気にかかっていたが、ついに見る事が出来た。舞台は…
『アリス殺し』(by小林泰三)、読了。 評判が良かったから読んでみたかった。 私たちの現実(と思われる)世界と、『不思議の国のアリス』を模した(と思われる)世界の二つが交互に描かれる。 二つの世界は微妙にリンクしており、アリス世界で死んだ者は、現実世…
『がん消滅の罠 完全寛解の謎』(by岩木一麻)、読了。 新古書店で手に入れた。 「このミステリがすごい」で大きく話題になった記憶がある。テレビ番組でも一度ならず紹介されていた。 殺人事件ならぬ“活人”事件。 進行していたはずのがんが何故かことごとく完…
『猫魔温泉殺人事件』(by吉村達也)、読了。 図書館で偶然見かけて借りたノベルス。1996年初出。 私が今まで読んだ吉村作品は、『ボクサー』『王様のトリック』『トリック狂殺人事件』といったところ。本作は『トリック狂~』より後の作品である。 話の筋書き…
映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』のDVDを見る。 タイトルの意味は、鬼ごっこでのかけ声との事。因みに2002年作。 レオナルド・ディカプリオ氏演じる詐欺師のフランクと、トム・ハンクス氏演じるFBI刑事のカールとの、逃亡と追跡の物語。 フランク…
『おしまいの日』(by新井素子)、読了。 『ひぐらし』や『うみねこ』関連で知った本だったりする。新古書店で買った。1992年初出。 いわゆるモーレツビジネスマン(←作中当時の表現)の夫と、専業主婦の妻。妻は常に誰かに依存しなければ行動指針を決められない…
古本市で薦められて買ったハードカバー本を、一気読みした感想を列挙。★『冬雷』(by遠田潤子)祟りを鎮めるための、鷹匠と巫女の祭りを、伝統として続ける寒村。孤児だった主人公は、その村の因習に巻き込まれる。事の真相の辻褄に納得させられる一方、人が消…
☆Switch版『シャーロックホームズ:罪と罰』第6章「半月夜の散歩」☆ 途中まで攻略サイトに頼りまくった。ハーフムーン通りで発生した射殺事件。犯人として疑われているのは、頼れるウィギンズ少年の兄、名前はレイトン・チャップマン。……よりにもよって「レ…
☆Switch版『シャーロックホームズ:罪と罰』第5章「キュー植物園の一件」☆元より攻略サイトに依存してプレイしてる私だが、今章は独力ではまるで無理だった。 例によって例の通り、道に迷う。舞台である植物園のどこに自分がいるのか、どうしても混乱してし…
☆Switch版『シャーロックホームズ:罪と罰』第4章「アビー屋敷」☆ やっと今章で、プレイするコツを理解したかもしれない。会話の必要な証拠を得たら、すぐに事情聴取に行くとか。答えの全パターンを押さえるためには、敢えて短絡的な推理をかましていけばい…