『こうして誰もいなくなった』(by有栖川有栖)、読了。
全14話収録の短編集。
アリスシリーズでお世話になってる作者だから外れはなかろう、と図書館で借りた。
印象に残ったのは、『線路の国のアリス』。
「不思議の国のアリス」の世界を、鉄道マニアのそれに置き換えた物語。
切符とトランプが同じ「紙」という着眼点に拍手。
文字遊びという意味でなら『矢』は傑作。
たった2ページしかないし、実質的な字数も非常に少ないが、まさに矢の躍動感を肌に受ける。
『未来人F』は読んでいて楽しかった。
明智小五郎シリーズの世界が忠実に再現されている。
名作は永遠です。
無論、表題作も良作。
「そして誰もいなくなった」の世界に、ボトルメールでなく探偵役を置いてくれた事で、話がスッキリまとまっている。
それでは。また次回。