好事家の世迷言。(続)

調べたがり屋の生存日記。gooブログから引っ越し中。

「蒼の魔法使いの挑戦」第20話「DUDの呪文」

今日学ぶ魔法は、そう、「DUD――!」です。
古代の魔法語で……いえ、この点については、今後の宿題にしましょう。
いずれ教えてあげますね。

今回も、私からあなたに呪文を唱えて説明します。
その方がこの術は、たの……覚えやすいですからね。

それに。この術では、非常に特殊なマジックアイテムを用いるの。
ちょっと手を出して。コレは大っぴらに見せびらかす物じゃないから。
いい? 今、渡したわよ。手を退けるから、よく見てみて。

コレが何だか分かるわね。口に出して言う必要はないわ。
それで……アラいけない。この術にはもう一つアイテムが要るのよ。
すぐ戻るから、それを持って待っててね。

…………………………………………………………お待たせ。
さあ、今のあなたなら、私があなたに何をしたか分かるわね。
古い木の実をそんな沢山握りしめてるあなたなら。

そう。この術は相手に幻覚を見せる事が出来ます。
術者が相手の視界にいる限り、術は続きます。
因みに、見える幻覚は、「相手が一番欲しがってる物」。
だから、賄賂に最適なんだけど……どうしたの? 顔が赤いわよ?

※DUDとは「贋物」の意味。