『ブレイブ・ストーリー(中)』(by宮部みゆき)、読了。
読んでて一向に違和感を拭えない。
理由は少なくとも三つある。
1.設定過多。
旅に出て早々に、幻界の地理・歴史にはじまり、
人種や宗教での差別問題までいっぺんに説明されて泡を食う。
こういう詳細な部分は、ある程度話が進んでから
さり気なく出てくるもんだと思うんだ。一読じゃ覚えきれん。
2.描写不足。
一方、私としては一番読みたい「主人公の反応」の描写が今一つ。
幻界に着いた途端に導師の家というのは展開早すぎ。
些細な驚きこそ旅の醍醐味だと思うんだ。私なら他種族に触ってみたいぞ。
3.鬱的展開。
意図があるのは分かっているつもりだが、
「嘆きの沼」の下りを読むのは辛かった。
赤ん坊を盾にして、子供の理屈を責めたてるのは何ともシュミが悪い。
悪を成して開き直るのも変だけど、
悪感情を持つ事自体を否定するのも変じゃないか?
ところでこの話、あと1冊で本当に終わるのか。
声だけのオンバさまとやらもまだ出てこないし。
「這い上がる」なんて言葉使ってるって事は、
毒蛇とかなんかな。神話的に考えて。
それでは。また次回。