好事家の世迷言。(続)

調べたがり屋の生存日記。gooブログから引っ越し中。

鞘とは空の筒なのか。(辛口失礼)

映画『さや侍』を劇場へ見に行く。

結論から言って。少なくとも私には、この映画とは相性が合わなかった。
単純に、理解に苦しむ場面、気分の悪くなる場面が多かった。

・序盤の序盤、主人公が刺客に殺され続ける(?)場面で完全に、感情移入のスイッチオフ。
特に、拳銃を振り回す人が出てきた時点で思考停止。

・「周の幽王が妃を笑わせようとして国を滅ぼした」という史実が元祖だったと思う、あのモチーフ。
要は30日もの間、罪人に宙ぶらりんの命乞いをさせてるわけだが、
そんな悪法が通ってる事に誰も疑問を持たない。

・うどんを鼻から食ったり、生きたたこを嚙み千切ろうとしたりするのは、痛そうで見てられない。

・刀を持たずに生きると言っていたのに、最後はその刀で死んで娘を捨てる主人公。
描写が少ないから、単なるムジュンに感じてしまう。

切腹の描写だけ、リアリズムの極み。毒々しい赤。
シリアスとして見るかギャグとして見るか、最も分からなくなった場面。

・遺書を朗読する僧侶。なぜか現代の節回しで歌い始めてエンディング。

・殺されても死にきれないと序盤で描かれたと思ったら、最後はそのまま死んだと思ったら、
元気な姿で墓前に現れたと思ったら、やっぱり死んでる。

・最後の若君の笑顔が、逆に怖い。
つまりは自分のせいで死んだ人の墓を見て笑ったって事だから。

……何か別の作品で口直ししたい、なぁ……。

それでは。また次回。