『恋しない女優 希望へのラストショット』
(佐藤由美子編)
・換骨奪胎が豪快。
テンポ最優先で、全7週の原作を30分に圧縮しているため、印象がかなり違う。
特に、由美子のキャラが別物。
・原作の由美子は、秘めた諦観が少しずつ解けていく過程がじっくりと描かれる。
それがアニメだと、自分で殺し屋(海坊主)に依頼する積極性と、生きるか死ぬか迷い続ける消極性とが入り交じった複雑な性格になっている。
由美子が燃える建物に閉じ込められる下りも解釈が異なる。
原作:建物から自ら出ようとしない
アニメ:既に迷いが生じているが出られないから諦める
【原作からのカット】
・加納典宏の出番は最小限、浅野麗香は存在自体オールカット。
・獠&由美子、二人して健啖家のエピがない。
由美子が全裸で海に駆け出すシーンも、獠が脚本に自分をねじ込むシーンもOFF。
・キスシーンも無い。健全。
《アニメオリジナル描写》
・冒頭で由美子を落下物から護る社長が格好いい。
・看板盗む獠「たりらりら~ん!」←バカボンパパか
・獠が加納に貞操帯(←初出)はめてる。
・由美子が捨てるに捨てられなかったロケットペンダントが、彼女の銃弾で砕ける。
・海坊主の去り際もGood。由美子の写真を飾って車に乗ってるだけで想いが伝わってくる。
・予告で、自分を「お兄さん」言ってる獠。
(原作ではまだ「おじさん」言ってる時代)
それでは。また次回。