好事家の世迷言。(続)

調べたがり屋の生存日記。gooブログから引っ越し中。

「蒼の魔法使いの挑戦」第29話「GAKの呪文」

今日学ぶ魔法は「GAK」です。
この言葉の由来については、実は未だによく分かっていません。
少なくとも古代の魔法語には、このような単語は残っていないのです。
私たち魔法使いは半ば冗談で、「がくがく震える魔法だから『GAK』なんだ」と
言っていますが、真相は不明です。

今述べました通り、この魔法は相手の心に恐怖を植えつける事が出来ます。
この、禍々しい黒の仮面を通して相手を見つめて唱えると発動します。
冷や汗を滝のように流して怯えたり、震えながら膝を抱えて座りこんだり、
相手によって効果は様々に異なります。
勇気ある者ならば、耐え抜く事も可能です。

というわけで、今日はあなたの勇気のほどを計ります。
武器を構え、私の仮面を見るのです。

「GAK――!」

……ふふ。一見、怯えている様子には感じませんね。
あなたは昔から、いざという時のお芝居は上手いから。
けれど、その演技がどこまで続けられるかしら。
行きますよ! その恐ろしい気持ちを克服し、私の剣を受けなさい――!