『幼年期の終わり』(byアーサー・C・クラーク)、読了。
藤子F短編で出てきた「オーバーロード」という言葉が長年気になっていた。
それで読んでみたら、年くってから読んで良かったと思った1冊だった。
どれほど沢山の作品に触れようとも、私が一番不得手とするのは、
「救いのない物語」なのである。
物語は3部構成。
第1部は、20世紀半ば、突如地球に現れた
オーバーロード(上帝)という宇宙人の正体が地球人の眼前に明かされるまで。
第2部は、オーバーロードによって苦労のない生活を手に入れた地球人の享楽。
第3部は、ずばり地球の終焉。
ネットであらすじを見聞していた印象では、
地球人がオーバーロードに導かれ、種として新たな段階を迎え、
他星人たちの仲間入りをする話だろうと想像していた。
そんな自分の夢想の方が、ずっと良かった。
地球人が母星を捨てて消し去るような、別物になるのが必然だなんて酷すぎる。
つまり私が幼い頃、MMRで与えられたトラウマの元ネタがコレだったのだ。
この地球は宇宙人の遊技場・飼育場に過ぎないっていうやつだ。
地球人より上にいるオーバーロードより上にいる
オーバーマインド(上霊)だか何だか知らないが。
もしこんな存在がいるんなら、どうかこの星の事なんか放っといてほしい。
この地べたに張りついたまま滅びますから。
と言いますか、冷戦も世紀末もこうして乗り越えてるし。
お節介は要らないよ。
それでは。また次回。