好事家の世迷言。(続)

調べたがり屋の生存日記。gooブログから引っ越し中。

事件89『網にかかった謎』(第31巻)考察。

海水浴での事件にて。
蘭&園子のコンビと、少年探偵団とが合流。事件を解く刑事は横溝。

この事件のキーポイントは、「死亡推定時刻」である。
奇しくも、この事件の犯人が言うように、
世間様の刑事ドラマなどでは、死体が出たらすぐに判明してたりする。
「×日×時」まで正確に語られる事も少なくない。
さもないと、いわゆる「アリバイ崩し」が成り立たないからだ。

だが、現実の事件では、そう簡単な話ではない。
死体を動かしたり冷やしたり、色々いじればいじるほど、
正確な検死は難しくなっていく。

この事件はまさに、犯人がトリックに凝るほど、
そのトリック自体から犯人が暴かれるという
逆説(パラドックス)の一例だと言えるだろう。

ところで。
今回は、灰原が蘭に手を差し伸べた、記念すべき話でもある。
序盤では、周りに好かれる蘭に嫉妬していた様子の灰原だったが、
最後は勇気を奮い立たせ、初めての挨拶をする。
私としては、この後の彼らが、純粋に仲間として近づいていく事を応援していたのだが……。


それでは。また次回。