好事家の世迷言。(続)

調べたがり屋の生存日記。gooブログから引っ越し中。

『語咄し編(2)』雑感。(その9)

『祭囃子のその後に』

今一つ、惜しい。

富竹が、自分の殺されたカケラを知覚し、単独で惨劇を阻止する、という流れは興味深い。

が、この話がヤヤコシイのは、『ひぐらしのなく頃に』というドラマの出演者である富竹が読んでいる、誰が書いたか分からない謎の台本、というメタ構造になっている点だ。

富竹がどこか不自然な言動をしているのも、
ずっと読者(か?)に向かって話しかけているのも、
どうしてかカケラを知覚したのも、
全体的にギャグ調でオチまで付いてるのも、
何もかも、「それは作中作だから」という答えで終わってしまう。

徹頭徹尾メタ構造でなく、ストレートに富竹の活躍読みたかったな、というのが率直な感想です。

それでは。また次回。