『血の収穫』(byダシール・ハメット)、読了。
主人公の肩書は、サンフランシスコの探偵。
人呼んで、コンチネンタル・オプ。本名不明の短身巨躯。
荒れた町・ポイズンヒルの粛正を、その町の実力者から依頼された主人公。
彼の訪れたその時から、次々と事件――殺人事件が起こっていく。
そう。こう言ってしまうと身もフタもないのだが。
とにかく人が死ぬ、亡くなる、殺される。
作中で主人公いわく、彼が訪れた日から「1週間で16人」。
その後もどんどん増え続け、
20人を軽く超えてしまった時からは、私も数えるのを止めてしまった。
ただ流石に、まっとうな善人が殺されるという事はない。
出てくる人は、ことごとく並外れた悪党揃い。それが互いに殺しあう。
……って、こんなに悪党ばっかり集まってる町ってのもコワイですが。
どうも私には、このテのハードボイルド世界は肌に合わないようだ。
一方、同時収録の他の作品たちは素直に楽しめた。
(『夜襲』『十番目の手がかり』『スペイドという男』)
短編だったし、サム・スペイド主役の作品もあったしね。
それでは。また次回。