好事家の世迷言。(続)

調べたがり屋の生存日記。gooブログから引っ越し中。

EP24 氷室真希編(JC第13巻)考察。

海坊主からの依頼』

実のところは「海坊主再登場編」と呼んだ方が良いかもしれない。

とにかくこの事件、海坊主にまつわる情報量が多いのだ。

「ファルコン(隼)」という異名や、獠が「海坊主」と名づけた経緯。驚異的な耐久力。
更には本名、それから弱点。
口下手で赤面しやすく、そして猫、特に子猫に怯えるという設定は、強面で子供心に怖い海坊主のイメージを、良い意味で破壊した。
いわゆるギャップ萌えが生じた瞬間である。

海外で傭兵を生業にしていたという過去も、見逃せない布石。
実は他にもこんな事情が……と風呂敷を広げる素地が出来た。
その内の一つは無論、獠も海坊主と同じ、という真希の直観だ。

また、やはり後に重要になる「罠(トラップ)」の初出もこの事件。
連載当時は「ブービートラップ」の表現の方が多かったため、「罠」にルビが振られている点が興味深い。

ただ、そんな男たちの領分に、真希は必要以上には踏み込まない。
自分の父親と海坊主の事情にも触れまいと配慮する。

なお、余談ながら、この「氷室真希編」は劇場アニメ版『愛と宿命のマグナム』の前日譚に位置づけられている事も予備知識として添えておこう。

それでは。また次回。