『タイムマシン』(by H.G.ウェルズ)、読了。
図書館で見かけての再読。因みに、光文社古典新訳文庫版。
言わずと知れた、歴史上初(1895年)の「時間移動もの」。
もっとも、今の時代に読んでみると、
これを「時間移動」と言っていいのか正直困る。
無銘の「タイムトラベラー」が、手製の機械で訪ねるのは
約80万年後の未来。タイムパラドックスなど起きようもない時代。
寧ろ「異世界もの」に分類しても良いかもしれない。
言ってみれば、ミステリにおけるデュパン辺りのポジションだ。
ウェルズは、(魔法でなく)科学で時間移動するという概念の端緒を、
時間移動というジャンルを創った。それを受けて、
他の作家たちが花開き、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』などの
映画などにまで至るわけだ。
解説文にあった『たんぽぽ娘』をこれから読む。楽しみ。
それでは。また次回。