好事家の世迷言。(続)

調べたがり屋の生存日記。gooブログから引っ越し中。

事件148『お魚メールの追跡』(第51巻)考察。

2週完結のショートストーリー。

どことも知れない場所から一方的に送られてくるケータイメールの文面をヒントに、
相手の状況を推理し、救出する。
こういう展開を描こうという着想は斬新だ。

ただし、コレは何度も書いている事だが、
そもそもの前提の時点で、この事件には問題がある。
当人が5歳でも何歳でも、この際は関係ない。
あくまで常識的な話だ。

携帯電話の、メール機能の新規作成&メール送信と、
電源管理をカンペキにこなしている一方で、
メール受信はおろか、肝心の通話機能については一切使わない。
死にそうだと自覚している一方で、誰にも「助けて」とは訴えない。

しかもこの子供、閉じこめられた車から出られなかったわけでもない。
ロックの外し方は知っているのに、「お父さんに言われたから」出なかったのだ。
携帯電話についてのムジュンも同じ。理由は全部お父さん。

サンデー連載当時はトリック部分に注視していて読み流したが、読み返してみると恐ろしい。
充分に知恵が回るのに、自ら助かろうとせずに死ぬ子供。
この事件では危うく、そんな物が描かれようとしていたのだ。

何はともあれ、車内放置は犯罪です。
美談にしてる場合じゃないぞ。

それでは。また次回。